隼 志駁
「私の異能?見せても良いけど、先にキミの異能も見せてくれる?」
茨城のような地域を故郷とする少女。
引っ越しのために故郷から離れていたが、故郷が侵略されるという噂を聞きつけて戻ってきた。
でも何も起こらないじゃん!まぁいっか! と故郷でのスローライフをエンジョイしている。
異能:《其ノ身ヲ鏡ト成ス》
舞台設定が違うのでリコリス達の持つ"異能"とは別物。
自分の目で見た異能を自分の解釈の下で扱えるようになる異能。
本人の解釈が挟まる都合、見ただけで認知できない異能の特徴は写すことができない(説明を受ければ別)。
そのため写した異能は上位互換にも下位互換にもなり得る。
「ずっと永遠に眠れるなら、それはどんなに幸せだろう……」
彼女の正体は生まれ育った地においての落伍者である。
誰しもが個性として異能を持って生まれる街。そんな街において異能を持たずに生まれてきた。
異能に対して異常なまでの執着をしていた彼女は自身の出自を呪い、やがて逃げるように故郷を去っていった。
彼女が持つ仮初の異能は、自身が望んだ夢が歪な形で顕れたものである。
異能を写すことではなく、自身の夢(≒記憶)を顕現させることがこの仮初の異能の本質である。
彼女は今も夢を見ている。
劣等感からも無力感からも解放されて、好きになれたかもしれない故郷のために生きる夢を。